講師:菅井基行(口腔細菌学講座教授)「虫歯菌だけを除菌するお薬の開発のお話」
西村英紀(健康増進歯学講座教授)「メタボリックシンドロームと口の病気」
八塚信博(徳山歯科医師会学術委員)「いきいきお口ライフのすすめ」
11月18日(日)新南陽ふれあいセンターにて広島大学歯学部の公開講座が開催されました。この公開講座は、我々が健康であるためには、お口の健康がいかに大切かということを市民の皆さんに広く知っていただくために、広島大学(歯学部)が地方の歯科医師会と協力して行っているものです。米子市、松江市に続いて今回は周南市にて開催されました。
当日は、寒波の影響で今秋一番の冷え込みとなり、受講者の出足が心配されましたが、寒さと強風の中にもかかわらず予想を超える130名以上の方々が参加され会場は熱気に包まれました。
先ず、座長の前田憲彦教授より本日の概要についての説明があり、ゆっくりよく噛んで食べることの大切さを受講者に力説されました。
次に、菅井基行教授よりむし歯菌であるミュータンス連鎖球菌のみを選択的にやっつけるAml(automutanolysin)という酵素の発見と実用化へ向けてのお話がありました。
続いて、西村英紀教授よりメタボリックシンドロームと歯周病との関係について大変わかりやすい説明がなされ、受講者の方々も歯周病と全身との関わりについて理解を深めることができたのではないかと思います。また、歯周病を予防するためには糖尿病、肥満、喫煙、ストレスなどの危険因子を減らすために生活習慣を改善することの大切さを述べられました。
最後に、地元徳山歯科医師会学術委員の八塚信博先生が、むし歯、歯周病、咬み合わせについての臨床写真を提示してわかりやすく解説され、予防の大切さとセルフケアのポイントについて話されました。そして徳山歯科医師会の公衆衛生活動と「あいうべ体操」を紹介され、受講者みんなで大きな口を開けながら体操し、和やかな雰囲気のなか2時間の公開講座は終了しました。